イチジク畑に外来アズマツメクサ類が良く生える
January 31, 2024
イチジク畑によく生える、生えるのですが『どうしてそういう結果になるのか』というところにいたる前提条件がちょっとだけ複雑だったりします
イチジク畑に生える実例 #
地元にはこんな感じで結構あちこちにイチジク畑があるのですが、この畝と畝の間ですね
こんな感じでもうマット状に生えています。ちょっともふもふしてそうです
ストレスの関係なのか、場所によっては真っ赤になるものがある一方でこういうシチュエーションのアズマツメクサ類はそこまで赤くないようです。ついでに緑色もはっきりしていない印象がしなくもない
この写真でも手前の赤っぽいもの~凹んだ場所に向かって続く緑色とかは全部アズマツメクサ類ですね。とにかく、田んぼよりも明らかな高密度で観察ができます
別のイチジク畑での観察例 #
ここでも明らかに真っ赤だな、となる形でアズマツメクサ類が確認できます
そこだけに注目するとこんな感じだったり
コケの仲間と一緒に生えていたりも。ここの集団は先のイチジク畑よりもストレスがかかっているのか赤みが強いですね。温度なのか水なのか……
畝から離れて畑の端、ちょっとガラガラした感じの場所に生えているものなどは赤みが強いので……水ストレスも関係していそうな雰囲気です
なぜイチジク畑に外来アズマツメクサ類が多いのか #
これは極端に言うとイチジク畑だからでも半分正解なのですが……通用するのは恐らく地元だけなのでそこの前提条件の話からする必要があります
今回出てきたようなイチジク畑なのですが、ストリートビューで観測できる範囲で遡っていくとかつては田んぼだったということが確認できるんですね。つまりある程度は田んぼの土らしさが残っていて、かつ水はけに関しても
上で出てきたこういう場所のようにはっきり言って水はけが悪い場所だったりします。なんならこうやって溜まった水にアズマツメクサ類が水没しているイチジク畑も昨年はありましたしね(今年はまだあまり発芽していなかった)
ということで1つめは元々田んぼだったので比較的好適な用土環境だと思われるというものです。……突然1つめと言い出しましたように、他にもこうなる要因があると睨んでいて、それは環境が安定しているとでも言えばよいのでしょうか
田んぼといえば田起こし。外来アズマツメクサ類の出てくるタイミングと田起こしのイベント発生が比較的被ることがあり、一度発芽したもののこれでダメージをうけてる田んぼも結構あります(その後また出てきたりもする)
田んぼではこうなるのに比べて、イチジク畑ではもちろんそんなイベントが起きる余地はありません。よって発芽したものがじゅうぶんに成長できる、そして沢山の種子生産をして翌年また発芽して……でここまでの密度での生育という結果になっているのかなと
他の草との競合(イネ科の雑草とか生えてくると外来アズマツメクサ類は生えにくいし、逆に外来アズマツメクサ類が先にパッチ状に育つとそこは他の草が生えてこない)の面でもイチジク畑のこういう場所ではあまり起こっていませんが、その辺は管理者がこまめに除草とかしているからなのか……は謎。タンポポがのびのび育っている畑、夏になるとマメアサガオが蔓延している畑とかあるので全体で見るとそこまで除草に熱心ではない?
田起こしの存在と他の草との競合によって、実は田んぼで出会える雑草でありながら田んぼそのものよりも畔とかの方が見付けやすい傾向もあります。あとは田んぼの中であっても真ん中よりも端っこですね、なんかそういう位置に多い。この写真の左側の田んぼも探せばいるけど……程度の頻度でしか見付けられませんでした。溝は赤くなってるのに
民家の庭にも突然出現している例があったりと、まだまだどういう形で拡がっているのかも掴みにくいこの仲間ですが……探す際は、田んぼを意識しつつも実はその周辺の方が出会える機会が多いこともあるよ、という話でした
この溝のやつはよく見ると果実ついていないか?とかそこまで柄の存在感じなくない?ということに写真を見てから気付いたので、また近く行ってみて何者かを確認しようと思います。まあ結局は外来なんでしょうけど、そろそろ その中でもどの種か? を判別できるようにならねば