オリジナルのスズキスミレ

November 26, 2023
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今年の交配……からの実生は大変グダグダになりまして、植え替えるとやり方が悪くてとにかくそこで落ちる。落ちるったら落ちる。そんなこともあって触らずにいた2号ポットのままのスズキスミレが開花しました。先日は不完全な花でしたが今回は正常です

開花個体をいろんな角度から #

正面から見るとこういう……上手く言えないのですがスミレ交配したらなんかこういう色になるのよく出るよねと言うカラーリングをしています。もっと白くて花脈ババーン!というのもよく出るみたいなのですが、この白を上から被せたようなやつも出現率高い

裏から見るとそこまで白っぽくない。この花色が嫌いというわけではないのですが、こういう普通の紫色の花色をしたスズキスミレも作ってみたいので……どうして白っぽくなる花が出てくるのかというのもいつか解き明かしたいですね。それにはたくさんの組み合わせをやって上手く育てて咲かせなければ

スズキなので葉っぱはちょっとギザギザです。除雄とかしっかりしないまま交配してもヒゴとかを片方の親にすると本葉の形態ですぐに成否がわかりますね。いやあんまり花を潰すと家族が悲しむので潰せないんですよ、自分も悲しくなる

花色が白っぽくなるというのはキラキラの出現とセットになっているようでこの花も上弁を見るとちょっとキラキラしていますね。ということで一番手前の層が悪さを……悪さって言っちゃダメですがなにか働いていて、こういう白っぽい色に見えていそうです

親株の話をしておきたい #

親株……の元になった集団はこちら。白っぽくなっているのは今年特有の気象条件由来の現象で、昨年は変に色の濃い花が出ていたような記憶があります

昔に播いて育てた生き残りの中から、これは色味を評価して親に採用したのですが1つ特徴として全ての花弁に毛が生えるというものがありました

実際に使った鉢の花……は傷んでいたりこの花は上弁に毛がなかったりしますが、唇弁とかかなりもさもさしているのが分かりますでしょうか?

そして改めてこのスズキスミレの花を見ると、この形質に関しては全然遺伝しなかったようです。サンプル数1では断言できませんが、これ面白いな…となった結果です。どっちかというとスミレ側の影響が強くなりそうなので、花もそっちよりになる⇒毛の有無などもそちらに引っ張られる、などと予想していたので

みんなもスミレの交配をしよう #

上の方でちらっと書きましたが、これは播いた状態の2号ポットのままで開花までいってるんですよね。それぐらい省スペースでやろうと思えばやれますし、親株に使うスミレなんてその辺から種拾って来て播けば育ちますし、スズキスミレみたいな組み合わせでも材料に使える親のヒゴスミレは結構流通していますし……挑戦のハードルはかなり低いと思うんです。それでこうやってオリジナルのスミレ作れますし、みなさんも来春は是非