ルテオラの種が!

January 4, 2024
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ちょっとベストタイミングを見逃してはじけ飛んだあとだったのですが、ついにルテオラの種がどんなものかを確認できました


ということで早速ドン、これがルテオラの果実と種です。これまで南アフリカのオキザリスの種としてフラバの仲間のそれを紹介してきましたが、あの――種と呼ぶには異様な姿をした――無胚乳種子と違って、こちらの種子は在来のカタバミに近い形態です

これに関しては

  • 地上に茎のないフラバが無胚乳種子だしルテオラとかもきっと無胚乳種子だよ
  • Purpurea cladeにいるオブツーサが有胚乳種子だしルテオラもきっと同じだよ

の意見の対立が脳内であったのですが、どうやら後者に軍配があがったようです。ルテオラとかは変形はしているものの小葉がまだカタバミらしさ残していますしね、きっとその辺で考えるとまだ無胚乳種子に進化していないグループだったのでしょうという想像

そして今回のルテオラの種子はただルテオラの種がどういう形状か以上の情報があり

ここでルテオラを購入したという話を書いていますが……それ以前に交配した果実なのです。それまで家にルテオラがほぼなかった、つまり花粉親は別にあって

こういう組み合わせですね。なんか生えてきたルテオラに、同じくずっと前から残っていたバリアビリス――これどういうバリアビリスなのか情報もないですが――の花粉を付けた、まさかの種間雑種ができているはずの種子なのです

分類群敵に同じというだけでなく、バリアビリスとルテオラは形態的にも近いだろうと思っていたのでやった組み合わせですが、いざ出来るとこれ出来ちゃうの……?という驚きと少しの困惑が勝ちます

だって出来るならとっくに誰かやってるでしょ?

という考えが結構自分の中ではあって、いやだって自分でもできるんですよ?先達の誰かがやってるでしょうと思うけど……大きい球根コミュニティのPBSでオキザリスの種の話があんまり充実していなかったので……やってる人いないのかなあ

これが回収後の子房親のルテオラです。右下にちぎった柄がありますが、ここに今回の果実がついていました。初期はでろんと広がった株だったのに、葉を見ても明らかに最近はぎゅっと詰まった姿に変わっていますね

短すぎて全然交配の記録のリングがつけられない果実、これは12/9に交配したものでルテオラ×ルテオラですが成功していそうです。12/14にはこの株でルテオラ×バリアビリスを改めてやった記録もあるのですが……諦めてタグを刺しているだけ、どの花だったのか大変分かりづらくなっていますねこれ。また明日確認しなければ


因みにこの交配に使った花粉親のバリアビリスの方もいよいよ弾けるときが近いのでは?という姿になってきました。これはバリアビリス×バリアビリスの組み合わせですが、ルテオラと同じような種が採れるのであればそれなりの粒数にもなるはずですし、バリアビリスの改良もしていけるということで……こちらも夢がありますね