季節のずれたアズマツメクサ類

January 2, 2024
野外観察記録
アズマツメクサ属, ベンケイソウ科
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晩秋になって新しい個体がぽつぽつと発芽してきて、それが春に開花して種子を残して枯れて当分はお休み……がこの仲間のサイクルだと思っていたら、なんか夏の終わりぐらい~秋に育ってきてこれ他が発芽するころに開花するのでは?というものが確認されました


とういうのが昨年末の話で、年が変わってこれが今その集団の様子です

天気なのか時間帯なのかはさっぱりわかりませんが、花がついている個体も確認できました。在来種⇔外来種を判別する柄の長さに関しては、開花の時期よりもそれより進んだ果実期をチェックした方が良いはず1なので……どこだ果実はと探したら

それっぽいものがありました!短いながらも柄が伸びてきているのでこれもやはり外来のアズマツメクサ類のようですね。とはいえ同じ道に面している田んぼの中でここだけ明らかに生育のサイクルがずれているので、それを引き起こしたものはいったいどういう要因なのかというのは今後も考えていきたいです

一方で、これはちょっと遅い田んぼ(休耕田)ですが普通の集団は今が発芽~生育の時期となっています。これに関しては同じTillaea属でもちょっと雰囲気の違うコケマンネングサなども共通していますし、在来のアズマツメクサも今ごろ発芽してきているのでしょうか?一度もまだ出会えていないので今年こそは見付けたいのですが、果たして京都府に残っているのかどうか……


  1. アズマツメクサに似ているTillaea属の外来種3種(ナガエアズマツメクサ,アズマツメクサモドキ,エダウチアズマツメクサ)に共通する判別点 ↩︎