枝咲きマンジュリカを確認
May 15, 2022
せっかくの雨の後という好条件なのにあまり時間が取れないので近所を少し回るだけ……という今日のスミレの種回収、個体数が多く花も多い場所に行ったのですが
現地での出会い #
次回以降の訪問の際に覚えておきたいこのユウゲショウの隣の個体
こいつですね、この時点で写真に写っているのですがこいつが枝咲きの傾向を示していたのです。果実をえい!と取って様子がおかしくて驚きました
これがその果実です、片方は枝咲きとして出てきている蕾も結実して膨らんでいました。気付いていたら先端部分だけ取っていたのにちょっと残念なことをしてしまった気分。家にも枝咲きを示すものはありますが、あまりわき芽の方の種を採った記憶ってないんですよね
株にまだついている花芽にもかなり枝咲きの傾向を示しているものが
こちらは更にすごくて左右両方にも花芽が出ているものです。片方だけということが多い中2つついているのは面白いですね。ということで有望株として覚えておいて(そのためのユウゲショウとの位置関係の記録)、残りの果実も回収していきたいですね
別個体のもの、小さいながらもこれも枝咲きの傾向アリ
ということでこの集団自体が枝咲きになれるポテンシャルを持っているのかもしれないと思うと楽しみですね。ただでさえ条件次第で上弁が2色になる集団なので面白いのに更に伸びしろがあっただなんて……最初に出会ったときは2色になる姿さえ見せていなかったのに、年々新しい表情が見えてくるのは本当に面白いです
持ち帰っての写真 #
今回回収できた果実は4つ
こちらはわき芽も膨らんできていた方
こちらはあまり膨らんでいない方。メインの果実は熟して上を向いているのは共通していますが、わき芽の成長具合は個々の花芽によって異なるのだなぁと
こいつを活かしてやりたいことは #
気になっていることとして、開放花の咲いているときはこのような枝咲きの傾向が出ているのを見たことがないので……頂芽優勢のような出来事で普通は抑え込まれているのではないかなと予想しています。つまりただこの種を播いても枝咲きで開放花を咲かせるスミレは得られない、何かもう一つ二つブレイクスルーになるきっかけが必要そうじゃないかなと
そういう意味でも、同じような枝咲きを見せている純愛との交配には少し期待が出来そうですね。あちらも基本的に箱の集団と同じ閉鎖花の段階でのみ枝咲きの傾向を見せるものですが、遺伝的な変異は異なる可能性とかを考えると伸びしろはあるかもしれません
今から播いて結果を見れるのは再来年と遠い話ですが、こうやって先を見据えて収集と交配計画を立てていくのも良いですね、と毎年場当たり交配人間は思うのです。今年も何を播いて来年にどんなものを準備できるか既に計画どころではないので……