終わりじゃなかったオワリセンダングサの話

October 1, 2022
野外観察記録
キク科, センダングサ属
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もちろん継続的な観察も考えているのですが、今回終わりでなかったのは『分布範囲』に関してなのです

出会い #

病気でボロボロになっている、でもほかでは見ない背丈まで生長しているアキノノゲシがいる場所がありましてたまに見に行くんですよね。そしてアキノノゲシや枯れかけのトゲヂシャを一通り堪能したあと大きい道に合流してふと植え込みを見ると

います、オワリセンダングサが!あの畑周辺だけじゃなかった!

位置関係と風向きと #

今回の地点は問題の畑と同じ道に面しています。東側と西側という違いはありつつも、ですが

しかし大事なことは上の写真でもぼんやりと分かるように今回の場所は風上なんですよね、センダングサの仲間はその形状由来の特性からいわゆるひっつき虫として拡がるイメージがありますがどう考えてもこいつ風で拡がってるだろ?という植物なので風下から風上への移動はありえない。つまり今回発見したものは例の畑よりも先に存在していた集団があることを示唆するわけです。そうなるとこれは更に風上を見なければとなるわけで

北上を続けた結果 #

いるわ

いるわ

結局オワリセンダングサを知るまでこの葉っぱをビデンスだと認識できなかったのが大きいのですかね。この辺は春から何度もタンポポ見るために通ったりトクサだと思っていたものがイヌドクサだと知った時も通ったりと見る機会はあったのですが完全にスルーしていました。気付いてなかっただけで前からいたんだなあ……お前たち

ひとまずの終点 #

風上の方向へと北上を続けた結果、ある程度まとまって存在していたことが分かる場所を発見+ここよりも北上しても一度確認できなくなったので、最低でもオワリセンダングサの出現の中心点はここだったと言えるでしょう。先日の畑との距離は700mなので最低でもそれだけの距離は風に乗って南下していたと考えられます。うーん、綿毛で拡大しているヒメヒレアザミよりもこれ移動速度早いかもしれないぞ。そして今回の終点はひとまずとしたように、ギャップがあってもう少し北でまた出現している可能性もあるので、また後日その辺もチェックしておかないといけませんね

しかし思った以上に個体数がいて

こういう風にもう結実もしていたので結構な数の種が回収できそうですね。謎の葉が赤くなっている個体がどうしてそうなっているのかを知るためにも、いくつかの個体から種を採って赤くなっていたやつと一緒に播いて比較もしてみたいです。あと今回の遭遇個体たちも葉が赤くはなっていなかったのであの個体はやはり特別……

おまけ #

今回の新規発見地点、 Googleのストリートビューで見る という荒業を敢行した結果2020年11月の写真には間違いなく写っていました。もうひとつ前になると2017年11月ですが……こちらはなんともいえない感じでそうとも思えるような、違うような植物がいるのですが断定はできません。ひとまず2020年時点ではもういたというのも今後を考えるにあたって大事な情報となりそうです