花弁を作れない花・作らない花

February 14, 2024
野外観察記録
ナデシコ科, ツメクサ属, ハコベ属
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暖かくなって色々と咲き始めていますね。そんな中から道端にいるナデシコ科の雑草たちの話です


花弁を作れない花 #

昨年見つけてこれはなんぞ?となったもの

それは道端に生えるツメクサ属において見られるもので、当時も「なんだろう?」となったものの、他にあんまりツメクサ属たちを見てる方にも出会えなくて分からないまま終わった話題なんですよね。これは推定ハマツメクサですが、他の同属でも見られた現象……だったはずです。あとでツイート発掘して確認する

こちらは花弁を “作れない” と書きました

そうです、花弁を作ろうとしているのに不完全だったり歪だったりする花弁が見られるのが気になっているところなんです。この属の中には最初から花弁を作ることをやめているイトツメクサというものもいますが、ハマツメクサの場合はそうではなく……見間違いでなければ、昨年は季節が進んでいくとこの不完全さが解消されていたんですよね。じゃあいったいどうしてこの花はおかしいことになっているのかを知りたい

花弁を作らない花 #

こちらは上で名前を出したイトツメクサのように花弁を “作らない” 花です。こんな感じでこちらも道路の隙間とかに普通に生えてきていますね、かなりタフさのあるナデシコ科の雑草で

イヌコハコベというハコベ属の植物です。いわゆるハコベの標準的なものがコハコベらしいので、そこにイヌという表現が頭にくっついた名称となっております。命名者が何をもってイヌと付けたのかは知りませんが……ハコベといえばこの時期の小さい白い花、なのにこいつは写真のように花弁がありません。もう虫を呼ぶ気はないという決意表明なのか……

このイヌコハコベ、実は萼をよく見ると

  • 根本が赤紫色になるかどうか
  • 毛が生えるかどうか

で何タイプかあるようなので、また今年もそういうのを探して記録していきたいですね


ということで、どちらも昨年にこれ面白いんじゃないかというテーマを見付けていて……でもそこまで深堀出来ていなかった植物たちの紹介でした。特にツメクサ属の方は自分の周辺だけ見ても答えが出ないので、暇がある方はちょっと早い時期から花がどうなっているか是非見てみてください