謎のエノコロを見に行く
November 5, 2022
前提として #
自分のエノコログサの仲間の認識は
- エノコログサ:背丈が低い、もう枯れてるの多い
- アキノエノコログサ:穂がでかくて大味で垂れてる、背が高い
- キンエノコロ:なんか穂が金色してる
この3つしか入っていなかったんです。ムラサキエノコロ?今寒くなってきてなんかストレスで赤くなってるの?ムラサキなの?みたいになるのであれさえ考えないようにしています……
そして金色してるのはキンエノコロと思っていたらコツブキンエノコロなる存在を知り1、じゃあ自分が今まで出会ってきたキンエノコロと思っていたのはどっちなの!?となっていたところに、その日投稿していたものはキンエノコロではなく外来種ではないかという意見を頂いてこれは再度ちゃんとチェックしにいかないといけないな!となった次第です。なお道中で時間を使いすぎて
問題の謎エノコロ集団 #
穂が特徴的なんです #
これが問題の謎エノコロです。金色の毛をしているのと、普通のエノコロやアキノエノコログサのような種と比較するのであれば穂がとにかく細長いのが特徴でしょうか。細いと感じるのは毛の長さが短いのが大きい要素?アキノエノコログサと一緒に生えていたりしますが
並べて見るとこんな感じですね、うーんアキの方が垂れるせいでとても分かりづらい比較写真に
あと改めて訪れていじくりまわして気付いたのは穂の毛が痛くないということですね、手触り結構良い感じです。近所のキンエノコロ(後述しますがこれも自信がない)と思っていたやつなんて種の回収しようとしただけでチクチク刺さってもう……となったのでその辺違うかも
一通り脱落したあとの金色感の強いものと比べるとまだ脱落の進んでいない穂は印象が違いました。違いすぎて同じ種類か?となって根元を確認しながら撮ったものでこれは同じやつのはず
このエノコロを外来種ではないかと教えて頂いた方は穂の先端部分が白い毛だけになっている点を挙げてSetaria sphacelataという種ではないか?
植物全体を見て #
近くにコマツナギとかナツフジとかいるので種採れないかなーと時折訪れているので
先月の頭にもこの場所は撮影した記録があるんですよね。この頃からなんか存在感のあるエノコロだなとは思っていたのですがまあこういうものもあるのだろうぐらいでスルー気味だったという
そしてこれが今日の様子。やけに倒れているのが気になりますね、風だというのであれば奥の高い位置にいるやつはしっかり立ったままというのはどういうことなのか
各部位のサイズとか #
穂のサイズは大きいもので18cm弱でした。手の届かないところにもう少し大きく感じるものがあったのでこれが最大というわけではないですがやはり長い
根本から抜くことはできませんが茎の途中で折ってみて1mよりも長い、自分の目線と生えている場所の位置を考慮すると高さが1.5mぐらいある個体がいて……株元の方では倒れて這うようになっているものがいることも加味すると草丈は更に大きい数字になりそうです
複数個所にいる疑惑 #
この謎エノコロ集団を見るために移動している際に、ちょうど位置関係的にはまっすぐの道を風下側から風上側(謎エノコロのいる場所)に向かって移動していたのですが
なんとなく細長いなーという印象を受けるこの穂たちも
同じ場所にいる別の種と比較すると色や先端の毛だけになる領域などそれっぽかったり
全然接近できないのですが道沿いにこういう背丈があって穂の細長いエノコロの仲間はかなりの個体数がいました。いつも通るときはぼんやりとでっかいのもいるんだなあぐらいに思っていましたが、もしかしたら予想以上に広がっている……?
このよくよく見るとエノコロが混在している場所でも
細長くてキンっぽい毛の色で先端は白い毛をしているものっているのですよね。謎エノコロ集団からこいつのいる場所までが直線距離で1.16kmということで、その程度には風に乗ったりして移動している疑惑が出てきました
ちょっと横に逸れた場所にいるこの集団なんかも背丈があって細長い穂
脱落したあとの物を見るともう色も含めて同じものだろうと予測できます。こうなってくると、謎エノコロが何者なのかという話と並行してどこまで広がっているのかも調査しないと……
結局これって何エノコロ? #
Setaria sphacelata (アフリカキンエノコロ)ではないかという意見を頂いたでまずその方向で考えているのですが、もう一種〇〇キンエンコロと和名のついている外来種にSetaria parviflora (フシネキンエノコロ)というものが存在していて、こちらが和歌山県や兵庫県と近隣の県で確認されているらしいこと、この名前で紹介されているものの雰囲気が割と似ている気がするので……結構気になります。と書いてしまう程度にはまだまだ分からないというのが現状です
そもそも どれがキンエノコロなのだろう? という方向でも疑問が出てきて
以前出会っていた近所のこいつらですね
これもキンエノコロだと思っていたのですがどんどん分からなくなってきました……
一応各地で出会ったものの種の回収とかはしているので、次はそこから護頴とかあの辺のサイズなんかを見て絞り込みできないかという方面でも考えてみたいですね。みたいだけで多分わかんなくて投げ出しそうだこれ
今後の目標としては
- フシネだったら根が生えるんだしその辺見る
- どの程度このエノコロが広がってるかの調査
あたりをやっていきたいと思います。後者に関しては大きく見てこの集団の広がりも気になるのですが、もっと別の場所にもいるのではないか?というところも気になるところです
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現在は亜種として分離しない派が主流らしいのですがそれはそれ ↩︎