謎ビデンスの正体判明――その名はオワリセンダングサ

September 29, 2022
野外観察記録
キク科, センダングサ属
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ネットであれやこれやと調べて昨日までの時点でほぼオワリセンダングサで確定1だったのですが、果実ができている個体を見付けて先端の刺なんかも確認してきて確証を得てきました

既知の個体以外の個体を探す #

道路の下をくぐる道路ってあるじゃないですか2、オワリセンダングサを見付けたのはそういう場所なのでじゃあそこへ種が流れてくる元になった場所があるはずなんじゃないかということで

もう一度くぐって反対側登って……のところをよくよく見てみるとここにもオワリセンダングサが。最初に見付けたサイドは周辺にいないのでじゃあこの先の逆サイドにはもしかしたらいるのではないか?との思いで周辺を見渡すことにすると

きっとここが発生の中心点 #

オワリセンダングサを知るまではこれをセンダングサ属どころかキク科植物として認識できたかも少し怪しい葉っぱ、そんな子株たちですがあきらかに密度が高い!となるとこれの親株になった物も近くにいるはずではないかと周辺をチェックしていくと

自分の背丈ほどはある大きい株にも出会えました。既に結構な数の種子を付けていてここからばら撒くぞ!という意思が伝わってきますね。こういうのが数株いたので、ここがきっと中心点だろうということで自分の中では結論付けることにします

因みにこの場所はフェンスを隔てた畑の中だったのですが、自分が観察している時に偶然持ち主の方がやってきてお話を伺うことができ、怪我で数年まともに管理できていなかったというところから……その数年の間に侵入してこの場所で殖えつつ周囲への広がりを見せようとしていたのではないかと、そんな風に思えました

種を採らせて貰えないかとお願いしてみると快く?ねじ切って茎ごといただくことができましたし、また見に来てもいいよというお許しも得たので継続的に大株を観察しつつ、今後出来る種子の回収とかもできそうです

スマホの写真ではほぼ肝心の部分を写せていないかもしれませんが、こんな感じで先端の刺を4本確認できたということでオワリセンダングサで確定としておきたいと思います。2系統存在するうちの大型になるタイプだったのは予想が外れていたので、次は小型タイプの方も探してみたい

まだまだ理解できない点は続く #

種子をまき散らす大本になっている場所も分かったし、継続して観察できそうなので小さい苗とかも見る機会ももてそうだしだいぶオワリセンダングサのこと理解できそうだな!と思って道を挟んで畑の反対側に目を向けると……

赤い、とても赤いです。これで全身赤かったら そういう変異もあるのか! と言い切れるのですが新しい目の葉っぱとかはそうでもないカラーをしているのでこれはどういう現象なのだろうかと

葉っぱも真っ赤でかっこいいです。赤紫蘇みたいな色なんですよと言いたいのですが、こういう喩えをするとなんか身近な感じが生まれてしまってかっこよさが減退してしまいそう

茎も赤いです。気象的な要素とか関係しているのであればこの株限定ではなくて他にもこのような色彩を見せる株がいてもよさそうですし、そうなってくると実は何かしらの遺伝的要素が絡んでいて……とかもあり得るのでしょうか?ひとまずオワリセンダングサは実生してみたいと思っておりますので、この株からも採種してみて播いて長期的な観察もしたいところですね

2020/10/01追記

ここが発生の中心だと思ったらもっと風上側に集団が存在していました。という話が下のリンクの記事に書かれています


  1. もう一つの候補だったホソバノセンダングサとは1頭花中の花の数が合わなかった( https://www.pref.aichi.jp/kankyo/sizen-ka/shizen/gairai/search/pdf/176_2021.pdf の情報) ↩︎

  2. 名前を知らない ↩︎