除草剤散布後の世界

August 25, 2023
野外観察記録
ウキゴケ科, ウキゴケ属
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先週、8/18に除草剤の散布があった場所を少し見てきました

散布日(8/18)以降初訪問 #

ということで見てきました、先週に除草剤散布前の姿を見ていた水田です。おおもう……ホタルイの仲間なんていう雑草らしい雑草も枯れてしまって……と思いつつ気付いたのですが、ウキクサの仲間なんてのはそこまで影響ないんですね。あぜのイネ科雑草も思いっきり死んでいます

そんなイネ科雑草でもまだ彼らの隠れ家にはなっているようで、前回もそうでしたがあんまりウロウロして観察していると迷惑になってしまうので今日の観察も短時間になりました。水田にダイブしてこっち見てくるんですもの……

あぜの斜面。リシアは健在なような…?

この海綿状になっているのは……寿命が来てるのか除草剤で死んでこうなっているのか……後者かなとは思うのですがそこまでリシアを追えていないのではっきりとは言えませんね。撒かれていない場所にいる同種との比較が必要だ、なお同定

とまあこんな感じでカエルに配慮しつつあぜを中心に見ていたのですが

前回はこれぐらいのサイズのものがいたヒメミズワラビの姿はないので……除草剤の散布で消えたのかなあと。それならそれで枯れた姿を確認した「除草剤で死んだよ」と言えれば良かったのですがそういうのも発見できず

もう一か所今日は水田を見ました #

まあ通れそうだったから通った、ぐらいですがリシアが見えたのでじっくり見ることに。アズマツメクサ類がいるので春とかは見ていたのですが最近は見ていなかった(普段はルート的に通らないので)場所ですね。リシアが多い

周辺の草の枯れようから除草剤の散布がここでも行われていた可能性は高いですが、ここのリシアはあまりそのようなものを感じさせない姿でした

この辺は要因が不明ながらちょっと枯れているものも見られたり。多分上のところのリシアとは別のリシアっぽいのですが、それぞれがどの種かっていうと難しいですね

リシアの話で1つ #

他の用件でウキウキゴケを調べているときに出てきたのですが

新・コケ百選 第21回ウキゴケ科 | J-STAGE

ウキゴケ科……リシアたちとイチョウウキゴケですね、それぞれの種の解説や判別点がどこにあるのか、という話が書かれている素敵PDFがありました。普段見ている裏側にある構造物が同定のキモだったり、最終的に胞子体の網目の数チェックとかもあったりで……思った以上に難しそうですね。研究者の方々でさえ分かり切っていなかった結果がウキゴケ→そう思っていたの4種類あったよという話になったりもしますし難しいグループです。しかしこれを頼りにもう少しは出会うリシアたちが何者か、絞り込めるようになりたいですね